SWEET HOME
「男の子がいいな。名前はー」


「サッカーやらせよう。背番号は17でー」


「バレンタインにチョコいっぱいもらってこさせて、それをオレが全部食う」


気が早過ぎる彼に、クスクス笑いが止まらない。


ふと、話が途切れた時。


「…なあ」


なんだか熱っぽさを含んだ声に、首を傾げる。


「さっきの続きは…まずいよな…やっぱ」


腕の中から見上げると、少しだけバツの悪そうな視線とぶつかった。


あたしは柔らかく微笑み、


「優しくしてね」


そう言って、自分から唇を重ねた。


大好きな人に求められるって、なんて嬉しいことなんだろう。


どうかどうか、ずっとこのまま…


哲史のくれる愛をいっぱいに感じ、幸せを噛みしめた。


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