天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅥ
と。
「駄目よ、アリトンお兄様」
一触即発の雰囲気に似つかわしくない声。
振り向くと、ロリータファッションの女子生徒がそこに立っていた。
藍色の長い髪、両サイドのリボン、赤い瞳、血に濡れたような紅色の唇。
『千の武器を操る魔物』の少女だ。
少女の可憐なその唇から、言葉が紡がれる。
「もう…すぐ悪ふざけなさるのですから…」
「悪ふざけ?」
龍太郎が茂みの向こうに倒れたレスクレを見る。
…ゆっくりと立ち上がるレスクレ。
拳を受けて口元が切れ、出血しているものの、彼は別段ダメージを受けた様子もなく、制服の埃を軽く払った。
「駄目よ、アリトンお兄様」
一触即発の雰囲気に似つかわしくない声。
振り向くと、ロリータファッションの女子生徒がそこに立っていた。
藍色の長い髪、両サイドのリボン、赤い瞳、血に濡れたような紅色の唇。
『千の武器を操る魔物』の少女だ。
少女の可憐なその唇から、言葉が紡がれる。
「もう…すぐ悪ふざけなさるのですから…」
「悪ふざけ?」
龍太郎が茂みの向こうに倒れたレスクレを見る。
…ゆっくりと立ち上がるレスクレ。
拳を受けて口元が切れ、出血しているものの、彼は別段ダメージを受けた様子もなく、制服の埃を軽く払った。