天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅥ
それにしても龍太郎は柔らかい。

足を上げれば自分の額を蹴り飛ばせそうなくらい上がるし、前屈をすれば掌が地面にペタリと付くどころか、両腕で己の脚を抱えられる。

拓斗は流石にそこまではいかない。

無理に前屈をすれば、膝の裏が引き攣ってしまいそうだ。

龍太郎のレベルまで出来るようになるには、何年費やせばいいのか。

準備体操の段階で、早くもその差をまざまざと思い知らされてしまう。

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