天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅥ
早速拓斗も鞄を下ろし、龍太郎の隣でストレッチをする。

ペタンと地面に座り、龍太郎と同じように腹這いの姿勢まで体を折り曲げようとするが。

「体をほぐすのが目的だ。体の可動範囲まで曲げられればいい。無理に地面に付くまで曲げる必要はねぇんだ。かえって筋肉や関節を痛めるぞ?」

龍太郎が忠告する。

…拓斗は何かにつけて、龍太郎と同じレベルまでやろうとする。

が、龍太郎の稽古や修行は、いわば『限界知らずの馬鹿』のレベルだ。

拓斗は加減を理解できる賢い子なのだから、馬鹿の真似をしてはいけない。

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