琥珀色の誘惑 ―日本編―
「舞、お前の希望通り白馬で迎えに来た」

「む、む、む、かえにって……こ、このうま……馬はどこから」

「この馬はお前のものだ。トレーニングセンターにいたのを購入した。この日本で最も若い白毛馬だという。好きな名前を付けると良い」


キャデラックのリムジンには驚いた。

オーダーメイドのジャガーにも信じられないくらいビックリした。

でも“白馬”だなんて……舞はどうリアクションしていいのかも判らない。


「どうした、舞? お前がそんなに白馬にこだわりがあるとは知らなかった。馬ならクアルンに何頭も所有している。だが、お前がこの馬を気に入ったなら、検疫を受けて連れて行くことを許そう」


“白馬に乗った王子様”は例えだ。

本当に白馬に乗って来てくれなんて、誰も言うわけがない。

舞は、これを「まあ素敵!」と喜ぶべきか、「ふざけないで!」と怒るべきか……。

それすらも頭が回転せず、呆然とミシュアル王子を見上げるだけだ。


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