孤独な美少女




「あなた、九条くん…ですか?」

「そうだけど」




それが何。


そう冷たく言うと女は、顔を真っ赤にさせて友達のところに戻って行った。



何だったんだ、あれは。


きっと俺が冷たい態度だったから怒って友達に言うんだな。



チラッとその女の方を見ると。




「ねえ凄いよ超カッコイイよ!クールだよヤバいよ凄いよ超カッコイイよ!」




友達に興奮しながら話す女。


え。まさかの興奮ですか。



…気づいてんのかな。


同じ言葉二回も言ってんの。



きっとアイツはドMなんだな。


そう思いながら視線を元に戻す。





「モテモテやな、優哉くん!凄いよ超カッコイイよ!」

「クールだよヤバいよ凄いよ超カッコイイよ!」




「……コイツらいんの忘れてた」




俺は目の前でニヤニヤしながらさっきの女の言葉を繰り返す白我と魁斗───馬鹿二人を見て思い出す。






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