孤独な美少女




それから俺達は、屋上で適当に過ごしたあと、学校をサボって倉庫に行くことにした。






「んーっ!あー疲れた」

「どうした?」




倉庫の前で伸びをする俺に、恭弥が言った。


いや、別にどうもしてねえけどよ。



「ただやっと楽になったなって」




空を見上げながら言う。


今日は曇りだな―…。



そんな俺に、恭弥は小さくクスッと笑った。


笑うなよなー




「つうか、俺って…」



ふと、思ったことがある。



琥珀の奴らに知られてないよな、って。


軽く無理やりだとはいえ、これからきっと“ここ”に出入りすることになんだよな?


だったら、下の奴にも言っとかねえと「アイツ誰だよ」的なことになんじゃねーの。



そう伝えると恭弥たち(といっても恭弥はポーカーフェイス)は「あ…」と声を漏らした。



今頃気づいたのかよ。


思わずため息が出る。




「今日だ」

「は…?」

「今日アイツらに言う」




えぇぇ。マジかよ。


少しだけこの話をしたことに後悔した。




「優哉何言うのー?」

「…さあ」




何々―、聞いてくる魁斗。


適当にはぐらかす、が。




「優哉あ、俺も気になるんやけどお?」




そうだった。コイツもしつこいんだった。






< 86 / 89 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop