この男、偽装カレシにつき
ていうか。
私は初心者だからよく分かんないケド、恋愛ってもっと楽しいものなんじゃないの?


だって、純ちゃんは龍センパイとあんなに幸せそうじゃん。


何で私ばっかり、アイツのせいで泣かなきゃいけないの?
苦しまなきゃいけないの?


私だって、楽しい恋愛がしたい。


「さっきの…。
最初は俺が好きだったって、本当?」


大野センパイの穏やかな目が私を見つめる。


そうだよ。
そもそも私が好きなのは、大野センパイみたいな王子様タイプのハズ。


あんな俺様ヤロウと上手くいくはずなんて、初めっからなかったのよ。
< 320 / 499 >

この作品をシェア

pagetop