この男、偽装カレシにつき
って、ちょっと待った。
確かあの直後…。


「どうせ、あの濃厚なキスでほだされたんだろうけど」


ギャーッッ!
やっぱり見られてたーっっ!


親友にキス現場を見られたなんて、恥ずかし過ぎて立ち直れないんですケドっっ!


なんてクリティカルヒットを受けた私を見て、純ちゃんは呆れたように溜め息をつく。


「まぁ。
あからさまに両思いなアンタたちが、早いとこ寄りを戻してくれて良かったわ」


純ちゃんてば。
なんだかんだ言って、いつも私の味方なんだから。
なんて涙腺が緩みかけたとき。


「で、どうだったの?
ショジョ喪失は」


純ちゃんは簡単にその感動を吹き飛ばしてくれた。
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