My Little Baby【短編】


「‥みちるは、知りたいの?」


何が、とも言ってないのに、みちるの頬がピンクから真っ赤に染まっていくのがわかった。



頬の色付いたみちるの顔は、今までの無邪気な女の子なんかじゃなくて、艶めく"女"の顔。



「んっと‥‥」



冗談じゃない。



頭の中が赤く染まる。



壊れたぐちゃぐちゃの感情が体の隅々まで行き渡るのを感じた。体中の血液が静かに沸騰していく。



こんなみちるを他の男が見るなんて、その白い肌に触れるなんて、許さない。―――絶対に。



「じゃあ、俺が教えてやるよ」



「‥え‥?‥んっ」



きょとん、としたみちるに覆いかぶさり、言葉と一緒に唇で呼吸を奪った。



< 3 / 20 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop