失恋ショコラ【短】
「俺とのセックス」


「なっ……!」


再び、一瞬で熱を帯びていく顔。


「ドロドロに溶けて、気持ち良かっただろ?」


それが一気に全身に広がっていく気がしたのは、悔しいけど気のせいなんかじゃない。


過剰な反応を見せるあたしから離れた篠原が、満足げに口元を緩めた。


「なるほど、そんなに良かったのか」


ニヤニヤと笑う彼がムカつくのに、返す言葉を見付けられない。


そんなあたしに気を良くしたらしい篠原が、胸元に封筒を押し付けて来た。


平常心を失いながらもそれをしっかりと受け取ったのは、職業病なのかもしれない。


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