失恋ショコラ【短】
「それも一緒に渡せば、あの編集長も嫌味なんか言わねぇだろ」


確かに“篠原の新作”と言えば、間違いなく編集長は機嫌を良くするだろう…。


だけど…


前の担当者から聞いた話を含め、あたしが知る限り、篠原は今まで自分から新作の話を持ち出した事は無い。


原稿を出し渋っていたのは、あたしへの嫌がらせだったに違いないとは言え…


彼はいつも、次々と新作の話を持ち掛ける編集長に不満を抱いているのだ。


それなのに、今回は一体どんな心境の変化があったのだろう…。


まださっきの気まずさが残っていたけど、その理由を訊かずにはいられなかった。


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