失恋ショコラ【短】
認めたくない。


だけど…


羨ましい、と思った。


篠原にそんな風に想って貰える女性(ヒト)に、あたしは羨望(センボウ)の情を抱いたのだ。


どうして……


篠原の事を最低な人間だと思っているのに、そんな感情を抱いてしまった自分自身に酷く戸惑う。


「お前さ……」


無言のまま悶々としていると、彼があたしの顔を覗き込んで来た。


突然の事に肩をビクリと強張らせながらも、必死に平静を装う。


「はい」


そんなあたしの事なんか気にも留めずに、篠原が続きを紡いだ。


「……俺の事、どう思ってる?」


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