空の下のあの公園で


耳を塞いでも目を背けても聞こえた¨死¨という言葉


この時、神様はいないと思った


葬式でも涙さえ出なかった

一気に3人のかけがえのない人を亡くした


自分だけが生き残った

たった自分だけ…ー


知り合いも親戚もいなかった俺は家族が住んでいた家と使わないような家具を売り

そのお金とバイト代でなんとか独り暮らしをしていた


¨大学には行け¨


という生前の父親の願いを叶えるべくたった1人で受験に挑んだ

生活費、学費、家賃に切羽詰まりながら時にはバイトをかけもちしたりした
飯もままならず体重はかなり減った


そうしているうちにいつしか慣れていったんだろう

家族のいないという生活に…


飾られた写真の中にいる家族


時が止まった3人
俺だけが年をとっていく
俺だけがこんな思いをしなくてはならない

あの時俺も一緒に死ねばどれだけ楽だっただろうか?

どれだけそう思っただろうか?

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