主婦だって恋をする
「……なんで裸になるの?」
一人暮らしの涌井さんの部屋。
カーテンもベッドもピンクで統一された居心地の悪いその場所で、服を脱ぐよう指示された俺。
「下はいいから。とりあえず言う通りにして」
彼女は惜しげもなく、下着を着けただけの姿になる。
別に涌井さんに欲情したりするようなことはないが、面倒なことに巻き込まれそうな気がしてならない。
渋々Tシャツを脱いだ俺に、涌井さんは言った。
「貧相な体……まあいいけど。玄関のチャイムが鳴ったら佐久間君が出てね」
無理矢理脱がせといてその言い草はひどい。
でも逆らうのもめんどくさくて
俺は訊いた。
「……出て、どうするの?」
「あとは、私が何とかするから」
ピンポーン―――…
「来た。……お願いね」
「仕方ないなぁ……」
全く気は乗らなかったけど、俺は半分やけくそで玄関の扉を開いた。