主婦だって恋をする
「――――良かったの?あんな終わり方で」
「いいの……。最低だもんあんな奴」
あんな奴って……今まで好きだったんじゃ……
「……妊娠したんだって、奥さん」
部屋に戻って服を身につけながら、涌井さんは言った。
「……ニンシン?」
「奥さんとはセックスレスだって言ってたのに……まるっきり嘘だった」
彼女は冷蔵庫から缶ビールを二本取り出して、一本俺にも勧めた。
「……遠慮しとく」
「なんで?一緒に飲んで私の愚痴聞いてよ」
「付き合ってた人のこと悪く言うの、格好悪いよ。昨日まで……いや、さっきまで好きだったんでしょ?」
最悪の別れ方だったとしても、好きだった気持ちまで偽るのは、おかしいだろう。
俺はそんな思いで、彼女を見つめる。