主婦だって恋をする

「成美……」



首から鎖骨にかけて慶の熱い舌が滑り、思わず漏れそうになる声を、飲み込む。


私の好きなところを知り尽くした愛撫……

食べられてしまいそうなほどに激しいキス……



「……もうダメ。挿れていい?」



そして身体の奥深くを貫く刺激……



「………っ……」



私は何をされても決して声をあげず、マラソン選手のように短い呼吸を繰り返すだけだった。


それが、私の慶に対する最後の思いやり……


私たちはもう、愛し合うことを純粋に楽しめないと彼に解らせるために――…


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