愛しき・愛しき人[誤字修正]
『ご無沙汰ですね。取締役…』

「やめようよ。そんな言い方。みんなこの課の連中は俺を取締役だなんて思ってないだろうし・・・
面倒な課長としか今もおもっていないだろう…」


確かに、課内では課長時代の尾を引いているようで、結構怖がられていた。

さっきのお酌していた人たちだって、最近の子たちだ…


『でも、それとこれとは違いますから・・・
 ・・・・・
 取締役はご結婚はされないのですか?どっかのご令嬢とかとするのかと思っていましたけど・・・』


「あれ?今日親父って言うか…社長が言っていたの聞いてなかった?
 俺は、戦略結婚はしないんだよ。
 まあ…お袋が一之瀬のお嬢様だったからってのもあるけど・・・
 そこまでしないといけないほど、この会社は傾いていないと思うけど・・・

 一条さんは俺に結婚してほしいと思っているの?」


何て事を言う人なんだろう…ひどい。ひどすぎるよ。

って。この人は私の思い何て知らないからしょうがないか…


私は、手元にあるお酒を口に付け、さらに飲みほした…


さすがに、このペースは飲みすぎだと思っていたけど、

飲んで、酔わなきゃやってられないこともあるんだ…


私は、もちろん一次会で帰宅予定だから・・・

今日もタクシーでご帰還にしよう。
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