愛しき・愛しき人[誤字修正]
和哉さんにそう言われてもまだ、実感ができない状態だ。

「なあ…ちゃんと結婚を前提に付き合おうな」

『それって本当?』

「当たり前だろ。俺が何年掛けて今お前を腕の中にしまっているとおもっているんだ」

『えっ?』

「さっきもいっただろ。俺は、課長時代からお前のことが好きだったよ。
 でも、お前は俺のこと鬼くらいにしか思っていなかっただろ。
 それが分かっていたから、前に飲みすぎで、俺の家に連れてきたときだって何もしなかったんだよ。
 俺が惚れているのは俺の勝手で、お前を傷つけることはしたくないから」


『でも、私とじゃ釣り合わない…』


「親父…いや社長も言っていただろ。俺は戦略結婚とかしなくていいの。
 親父だって、お袋と結婚するって決めたとき、お袋がまさか一之瀬の御嬢さんとはおもってなかったみだいだし・・・

 それに…おふくろの実家以上の会社何てこの国にあるわけないじゃん。
 だから、逆に俺が戦略結婚の相手として狙われてるってわけ!!!

 俺は、惚れた女と結婚する権利もあるし・・・


 結婚してくれるよな。俺はお前以外とは考えられないから」


『うれしい…私も、ずっと…好きでした』


思わぬ告白で、二人は抱き合っていた。


二人の世界がここにできていた
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