お嬢と使用人





将大くんの作ったごはんはおいしくいただき、

デザートにウサギリンゴとモモを食べた。



「おやつはリンゴマフィンね」



って言いながら、将大くんはオーブンをいじっている。



「なんでそんなに料理できるんですか?」



マフィンもそうだけど、さっきのボロネーゼのパスタとほうれん草のおひたしを作る時の手際はシェフみたいでかっこよかった。


「最近まで一人暮らしだったからね、大体のことは」


「……ふぅん」



ちなみに、ボロネーゼとほうれん草のおひたしはミスマッチだけど私の大好物。



きっとおばあちゃんが私の好きなものを伝えておいてくれたんだろう。


果物も、冷蔵庫の中を見ても私の好きなものばかりだった。




「……晩ごはんは、何がいい?」



「えっとねー……」









って、



甘えてちゃだめでしょ。





「…………いや、私が作……






………お手伝いさせてください」









女の子はやっぱり、料理くらいできないとね……。





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