ランデヴー II
会社を出る時にチラリと視線を向けると、賢治はどうやらミーティングは終わったものの、一緒に戻ってきた営業部の人に掴まっている様子だった。
もう少し時間がかかりそうだな、と感じた私は、すぐ隣にあるカフェで待つことにする。
会計を済ませ、トレイを手に窓際のカウンター席に腰掛けると、外の景色を眺めることができた。
ホットのカフェオレで手と体を温めた私は、一先ず携帯を取り出して賢治へのメールを作成することにする。
『すぐ隣のカフェにいるね』と一言だけ打ち、画面の上をタップして送信した。
数ヶ月前に変えたばかりのスマホは少し気難しく感じ、まだ操作には慣れない。
私はそれをテーブルの上に置くと、カップに口を付けながら何気なく窓の外に目を向ける。
こういう時に限って、何故か人は見たくないものを見てしまうものだ。
同じ会社の人は、それはもちろんちらほらと通る。
誰もがこちらへは目を向けずに、足早に通り過ぎて行くだけだ。
それでも他の人のことなんて気にならないのに、彼――倉橋君の存在だけはピンポイントで見付けてしまう自分が、憎らしい。
……いや、彼は目立つから。
どこにいても人の目を惹きつけてしまうから。
もう少し時間がかかりそうだな、と感じた私は、すぐ隣にあるカフェで待つことにする。
会計を済ませ、トレイを手に窓際のカウンター席に腰掛けると、外の景色を眺めることができた。
ホットのカフェオレで手と体を温めた私は、一先ず携帯を取り出して賢治へのメールを作成することにする。
『すぐ隣のカフェにいるね』と一言だけ打ち、画面の上をタップして送信した。
数ヶ月前に変えたばかりのスマホは少し気難しく感じ、まだ操作には慣れない。
私はそれをテーブルの上に置くと、カップに口を付けながら何気なく窓の外に目を向ける。
こういう時に限って、何故か人は見たくないものを見てしまうものだ。
同じ会社の人は、それはもちろんちらほらと通る。
誰もがこちらへは目を向けずに、足早に通り過ぎて行くだけだ。
それでも他の人のことなんて気にならないのに、彼――倉橋君の存在だけはピンポイントで見付けてしまう自分が、憎らしい。
……いや、彼は目立つから。
どこにいても人の目を惹きつけてしまうから。