ランデヴー II





1週間ぶりのミーティングは、先週と変わらず淡々と進行した。



とは言え販売戦略部ではまだ製品の担当がはっきり決まっていないらしく、各々が暫定的に受け持っているようだった。


そもそも前部署での引き継ぎも多少残る中でのミーティングだし、異動したばかりの人達にとって今が相当に忙しい期間だということは容易に想像できる。



そんな若干バタついた印象のミーティングを終えると、私は先程倉橋君と話した通り会議室に残ることにした。


「戻らないの?」とキョトンとした顔の紗英ちゃんに、「ちょっと打ち合わせするから」と当たり障りなく答える。


紗英ちゃんは訝しげに小首を傾げていたが、奥の席に移動する倉橋君と私に交互に視線を合わせつつ部屋を出て行った。



「で、話って?」


端の席でL字に腰掛けた私達は、2人きりでいた。


実際こういう状況になってしまうと、何故だか少し気まずい気持ちになってしまう。


倉橋君の背中から傾きかけた太陽の光が射し込み、彼のふわふわの髪をキラキラと光らせた。


眩しさに目を細めた私は1度席を立ち、ブラインドの幅を狭める。



若干暗くなった室内に構わず椅子に座り直すと、倉橋君が神妙な面持ちで口を開いた。
< 152 / 408 >

この作品をシェア

pagetop