ランデヴー II
「そりゃわかりますよ。髪型から服装、ネイルまで徹底して合わせるなんて……ちょっと怖いくらいです」


「そう、かな……」


「そうです!」


川口さんはそう力説すると、消毒液やガーゼをガチャガチャと片付け始めた。


私はぼんやりとその手元を見つめる。



「それにしても、人ってあんなにも急に敵意剥き出しになれるんですね」


「うん……何で叩かれたのか、未だにわかんないんだけど……」


深い溜息を吐く私に、川口さんがキョトンとした顔を向ける。



「え……心当たり、ないんですか?」


「うん、全く」


あっさりと頷く私に、川口さんが眉を寄せて訝しげな顔を向ける。


そして、少し考えるようにして口を開いた。



「あの……坂下さんって、倉橋さんと何かあるんですか?」


何故そこで倉橋君が出てくるのだろう……あまりの不意打ちに言葉が出てこない。


息を呑んだまま黙りこむ私に、川口さんは更に驚くような言葉を投げかけた。
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