ランデヴー II





週が明けて再び1週間が始まっても、紗英ちゃんと私の仲は平行線を辿っていた。


3月に入ってもまだ冬の寒さが抜けないように、私達の間も冷え切ったままだ。



仕事の話だと渋々といった感じで会話に応じるが、それ以外はまるで隣に私の存在などないかのように押し黙っている。


他の人達には笑顔で愛想を振りまいているところを見ると、何とも言えず複雑な心境になった。



だがそんな紗英ちゃんに最初は眉を潜めていた私も、日が経つにつれて慣れてきてそれが当たり前になってくる。


以前のように、ただの職場の同僚に戻っただけのこと。


私にべったりとついてくることもなくなったし、むやみやたらに話してくることもない。



1番安堵したのは、倉橋君の話を聞かされなくなったことだ。


もう彼との話を聞かなくていいのだと思うと、正直ホッとしていた。


紗英ちゃんと倉橋君の関係が一体どうなっているのか気になりつつも、私はこの静かな日々を淡々と過ごしていた。



それが嵐の前の静けさだなんて、気付くこともなく。
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