ランデヴー II
確かめるだけ。


今彼が、どうしているのか。



元気でいるなら、それでいい。


誰かと一緒なら、尚更いい。



私はそう自分に言い聞かせながら一瞬息を詰め、思い切ってその番号をタップした。


受話部分を耳に押し付け、ドキドキと高鳴る心臓を落ち着けるように深く息を吸い込む。



1回……2回……コールが耳に鳴り響く度に、鼓動が速くなる気がした。


3回……4回……。


……それが何度も続くうち、何だか沸々と虚しさが込み上げてくる。



そうして何のアクションも示されないままに、電話の向こうはプツッと機械的な女性の声に切り替わった。


留守電……私は半ばガッカリしながら、それを再びカバンにしまい込む。



小さくショックを受ける自分に気付き、自己嫌悪に陥ってしまう。


倉橋君に電話をしようなんて、どうかしていたのかもしれない。


それにもしかしたら、番号だって変わっているかもしれないのに……。
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