ハーレム ブラッド2
「なぁ…昔、お前を倒した奴は…


お前に血を吸われたんじゃないか?」


幸大が言う。


「…。

貴様は…何をした?」

王は明らかに戦意喪失の様子で言う。


「てめぇの心臓を握りつぶした時に俺の血を体内に入れてやった。


だから、俺の血と融合したお前の血液は…俺の支配下にあるんだよ。」


幸大が言う。


「また…余は封じられてしまうのか。」

王が言う。


「違う。


昔、お前を倒した奴は…王血とは完全には融合しなかった。


完全に融合してしまえば、自分の血液とは異なるモノになってしまって操作ができなくなるからだ。


だから…お前は死ななかった。


だが…俺は吸血鬼の王。


血の適合率が100%な俺はお前の血液と完全に融合しても操作が可能だ。」


「つまり…」

「ああ…お前は、死ぬんだ。」


幸大が言う。

「自分のだけでなく父の王血も取り込み、より大きな力を得てもなお、勝てぬか。」

フッ…

王の眼が黒くなり鋭い牙と爪も消える。


「…。」

幸大は一時的に王の支配を解く。


「下らん世の中にやっと別れを告げれる時が来たか…」

王はそう言いながら広間にある階段をゆっくりと上る。



二階へと左右に階段が分かれる踊り場で王は振り返り幸大を見る。



「永遠とは…余には地獄だった。


そなたもこれから生きる先に地獄を見るであろうか?」


王が言う。




「地獄?

馬鹿言うな。

どんな人生だろうが…今しか生きれないんだ。

地獄でもなく、天国でもなく、


ここに立ってる。


人生はそんなもんだろ、きっと。」


幸大が言う。
< 412 / 495 >

この作品をシェア

pagetop