キスの相手はあなただけっ!!




「そういえばー。
中村から聞いたんだけどー・・・。」

今度は何を言い出すつもりだ!

「時澤もおまえのこと
好きらしいよー♪」
「はぁっ?」

ありえない。
そんなのありえない。
わかってる。
そんなに恋が簡単に上手くいかないことを。
だって七海の時にきちんと学んだし。
うそだ。ウソに決まってる。
俺は信じない。
いや、むしろ信じたくもない。

「中村、うそついてんじゃねーの?」
「ちがうもん!
中村、本人に聞いたっていってたもん!」
「しらねーよ。」
「いいもん!
今度本人に聞いてやるっ!」
「勝手にしろ。」

三杉が子供みたいに怒っている。
どんだけ好きな人をしんじてんだよ・・・。
まぁ確かに信じたいのは
信じたい。
でも、あんまり信じすぎても
逆に裏切られるかもしれない。
時澤はそんな子じゃないことはわかってる。
多分。
優しい子だと思うし、
うそはつかなさそうだし、
口もかたそう。
信じる対象しはなっている。
だけど
だけど
そんな子でもうそはつくはず。
だから俺は絶対は信じない。
100パーセント中
80パーセントは信じる。
だけどのこりの20パーセントは
信じない。
信じない気持ちってあったらだめなのか?
べつに20パーセントぐらい
大丈夫だって。
< 34 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop