愛音
愛し合う事
*璃李*
あれからというもの
優輝は毎朝毎晩迎えに来る
迷惑そうな顔してても
内心うれしいんだからね
あんなに男嫌いな
あたしも
素直ぢゃないあたしも
優輝といると
あったかくなれる
手もつないだんだ
*優輝*
毎日璃李との思い出が増えていく
それがうれしくてたまんない
だけど
いつまでたっても
璃李は傷の事も
何も俺に言ってくれない
耐えられない
あいつ1人で
背負ってほしくないんだ
「璃李さ、傷。どうしたの?」
璃李はびくっとして
「なんでもないよ、転んだだけ」
「俺には話せないかな?」
璃李は黙って、それから
「ひかないでね?」
といって話し始めた
その傷は親だと
すごくショックだったけど
璃李は誰にも甘えないでここまで来たんだな
だから
璃李の目は辛そうで寂しそうで
孤独なんだ
と納得した
俺は自然と
璃李をだきしめた
璃李はびくっとなったけど
抵抗はしなかった
そんな璃李が
可愛くて仕方なかった