生意気なハケン君
寝息をたてて、スヤスヤと眠る私。




ついさっきまで酒に溺れ、

とぐろを巻いていたとは想像がつかない。 






神城はジッと私の寝顔を見つめながら、



顔にかかった髪を優しく指先で直す。







「……貴方の性格は、昔から変わっていませんね」




目を細め口元を緩ませながら呟く。





「俺の事なんかもう忘れてるんだろうけど、俺は今でも貴方を忘れられない。――だからここまで追い掛けてきたんですよ?」





時折切なそうな表情をしながら、何も気付かない私に問い掛ける。





ずっと胸に抱えて言えなかった思い。





神城はその全てを吐き出すように語りかけていく。






「貴方にどうしても会いたくて前の仕事を辞めて、この仕事を選んだ。たった一ヶ月でも一緒に仕事が出来るなら……、俺はそれだけで本望です」





以前の会社を辞めてまで私に会いたかった理由。






それはあまりにも単純で、

無垢な想い――……。










「ずっと好きだったんです。初めて貴方と仕事したあの日から」
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