彼はくせっ毛君
――――――。
「さっきの奴は、原田っていって惚れた女の子は墓場の中まで追いかけるっていう奴だから気を付けてね。」
…ドキドキ。
「はい…///」
同じ空間に…
同じ駄菓子屋のベンチに…
私が半年間ずっと片想いしてきた人がいるよ…
「明日俺がキツく言っておくよ。」
「あ、ありがとう…」
あぁ…神様ありがとう。
「ねぇー、アイス苺でいい?」
…え。
「なっななな何で私に聞くの!?」
「ま。苺でいいよね。お金レジの近くに置いていいかな。」
…???
………でも、声もかっこいいんだ。
「はい。どうぞ」
………!!!???
目の前に差し出されたのは苺のアイス。
「えっ!?わ…わわわ私に!?」
「うん、そう」
そういってニッコリ笑うくせっ毛君。
うそうそうそ…。
「あ!ありがとう!…何円?」
急いで財布を出そうとすると、くせっ毛君が「いらない、いらない」って財布を出す私の手を止めた。
…くせっ毛君…すごい優しい。
私の思っていた通りの人だ。
「ありがとう。」
「どういたしまして。」