彼はくせっ毛君
―――――。

しかし、私はそれをあっさり目撃することができてしまった。


「あれ…?こんな所にお屋敷がある…」

学校の帰り道、私は町外れの神社に(好きな人の家が見れますように)と少しストーカーまがいな願掛けをして、今まさに帰ろうとした所だった。

…道の一角に普通の一軒家を十軒くらい集めたような面積の、古風なお屋敷がある。


何この家…!
大きすぎでしょ…!


まず、門の大きさが半端なものではない。

周りも囲いがびっしり並んでいてただの家の比ではないことを感じさせる。

そして、

立派な門や囲いを飛び抜けて

空をあおぐような立派なお屋敷があった。


ひ…ひぇー…
お金持ちの人はこんな所に住んでいるんだー…


目の前で貧富の差を見せつけられた。
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