彼はくせっ毛君
あーあ。私の家なんてマンションなのに…。

私もこういう家に…



「美凪ちゃん?」



ブーーーッ!!!


私は、ある人の声だと気付き吹き出してしまった。


……

ぎゃぁぁあ…


「ま…ままま槙斗君!!」

門から目を離すとそこには槙斗君が立っていた。


「やっぱり美凪ちゃんだ!俺の家に用でもあった?」


………!?
………俺の家?

俺=槙斗君

華泉=槙斗君

つまり………


華泉一家ってここなの!!!???


神社で願掛けしたのが叶ったのかな…?


………でも。

これって…私完全ストーカーだ…。


「あ、いや…違……」

言い訳が見つからない…


だって、そんな…槙斗君の家だったなんてーー!!!


その時、

ギーー……

槙斗君の家の門が開いた。

「おっ!槙斗さん今お帰りですか!」


……………!!!!

門から出てきたのは、スキンヘッドの柄の悪そうな人だった。


「おっ…これはこれは、お取り込み中でしたか。失礼しやした。」

ギーー…

スキンヘッドの人はニヤけながら屋敷に帰ってしまった。


…………あぁ。
何かテレビで見たことある。

何となくだけど…


これ…


ヤバい家って…



もしかして…




“極道”って…やつ?



バタッ…………


私は目の前が真っ暗になった。


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