彼はくせっ毛君

キーンコーンカーンコーン…

放課後のチャイムが鳴り教室では合コンに行くメンバーがソワソワし始めた。

「カッコイイ人いるかなー」

「ねぇ!ちょっとマスカラ貸してくんない?」

「ヤバイ!!今年の夏はイケるかもー」

…と言っても合コンに行くのはウチの学校から私を含めて三人。
桐高校から三人。

その三人の中に“くせっ毛君”がいるのかなんてわからない。

よく考えたらくせっ毛君に会える確率は低いんだ…。

………でもこれが桐高と触れるチャンス!!

私もいつもはあまりしない化粧も今日は気合いを入れた。

他の二人よりは…濃くないけど…

ていうか本当に気合い入ってるな、あみとリカ。

リカは、見た目も中身もさわやかギャル。私とあみといつも一緒で合コンヲタク。

合コンは毎回自分で主催するくらいの大好きっぷり。
今回の桐高との合コンもリカが主催した。

それに食いついたのは、私が桐高のくせっ毛君の事が好きなのを唯一知っているあみ。

私の為に誘ってくれたんだね。ありがとう。


「よっしゃ!完璧っ行こうー美凪、あみ」

「「うん!!」」


どうか…くせっ毛君もいますように!!!


< 7 / 35 >

この作品をシェア

pagetop