彼はくせっ毛君
――――――。
会場は近くのカラオケ屋。
少し薄暗い雰囲気が少し不安になる。
私達は先に会場についたらしく、204室で桐高の人を待つことになった。
………ドクン、ドクン。
どーしよ、どーしよ。
隣の部屋から他人の歌声が聞こえる
。
あみとリカは手鏡で自分の顔を見ている。
思えば合コンなんて人生で初めてだ…。どういう事をすればいいんだろう。
私はさっきのウキウキとは裏腹に受験の時の面接の順番待ちをしているような複雑な気分になった。
………ドクドクドク
うぅ…怖い。
くせっ毛君来なかったらどうしよう。
…ドクン、ドクン。
「おっ。この部屋じゃね?」
ドアの向こうに三人の男の子の影が見えた。
ドックン…。
「あ、来たんじゃない?」
あみとリカが手鏡をカバンにしまった。
ガチャ…
「こんちゃー!」
一人の背の高い茶髪の男の子が陽気に挨拶をした。
「こんちゃー!」
リカも笑顔で挨拶をした。
あとの二人の中に…いるかな…。
お願い神様!!!
くせっ毛君と会わせてください!!!!