さくら色 〜好きです、先輩〜

一部の部員からシカトされ、時にはスパイクや練習着をズタズタにされたこともあった。


主犯はすぐに夏樹だとわかった。

この前まで笑い合ってたのに…

信じられなかった。

何かの間違いに決まってる。

俺は夏樹と話し合うことにした。

きっと夏樹ならわかってくれる。


そう信じて…


「夏樹、ちょっといいか?」


ある日の部活後、俺は夏樹に声を掛けた。

夏樹とは嫌がらせが始まってからほとんど話してない。

夏樹は怠そうに俺の後ろをついて来た。


「何だよ、こんなとこまで連れてきて」


とっくに日は沈み、月が雲から時折顔を覗かせる。

購買の前はやけに物静かで自動販売機のジーッという音だけが聞こえた。





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