さくら色 〜好きです、先輩〜
「おい!何とか言えよ」
何も言わなず怠そうな夏樹の態度に苛立ちが募る。
数秒の沈黙の後、夏樹がドスの聞いた声で話し始めた。
「…お前のその良い子ちゃんがすげぇむかつくんだよ」
「…な、つき?」
「雑誌の取材にTVの収録、忙しそうだな。優勝出来たのは仲間のおかげだ?選手に選ばれなかった仲間の為にもだと?ふざけんなよ!調子乗ってんじゃねぇよ!!」
俺は瞬きも忘れて豹変した夏樹を見つめた。
こいつ、誰だ?
俺の知ってる夏樹は、顔をクシャクシャにして笑う優しい奴なのに…
今、俺の目の前にいる奴は眉間に皺を寄せて俺を睨みつけてくる。