さくら色 〜好きです、先輩〜
「やっぱり痛いんだろ!?保健室行ってこい」
俺がその場を離れようとすると、小野田は俺の腕を掴みそれを制止した。
「離せよ…このぐらい大したことない。まだやれる」
「駄目だ!!お前、今無茶したらサッカー出来なくなるぞ!?」
「そうだよ!まだ怪我した足、本調子じゃないんでしょ?なら今は無理しない方がいいって」
小野田と萩原は俺を行かせまいと前に立ちはだかった。
俺が足に古傷を負っていることを知らない周りの生徒が、俺達三人の異様な雰囲気に気付いてざわつき始めた。
こんなとこ保健の藤田先生に見られたら、俺は強制退場させられるかもしれない。
藤田先生は俺の怪我の具合を知ってる。
激しい運動はまだ控えるようにって言われたばっかなのに…
だけど…
「俺は負けるわけにはいかねぇんだよ」
俺は小野田の手を振り払った。
今ここで交代するわけにはいかない。
このぐらいの痛みなら耐えられる。
あの時の痛みに比べたら全然マシだ。