さくら色 〜好きです、先輩〜
「ねぇ葵?私は二人とも大事な親友だと思ってる。だから…葵の先輩への気持ちはもちろん応援してるけど、恭介の気持ちも応援したい。ごめんね」
「ううん。里美の言うことわかるよ。逆の立場だったら私もそう思う」
「でも、まだきちんと告白されたわけじゃないしさ。今まで通りにしてあげて」
里美はそう言って私の背中を叩いた。
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マネージャー初日は、若菜先輩に仕事を教わりながらなんとか無事に終わった。
「西原さん、今日はお疲れ」
制服に着替え若菜先輩とマネージャー室から出ると、部長が待っていたかのように声を掛けてきた。
「部長、お疲れ様です」
「部長って…普通に小野田って呼んで」
そう言って、苦笑いを浮かべる小野田部長。
「ふふ。小野田君、部長って呼ばれるのまだ慣れなくて恥ずかしいのよ。可愛いでしょ?」
「お、おい若菜!」