君に残した最後の言葉
それから何日後また聞かされた。
父が車の中で言った一言。
「お前の母は病気なんだ。」
それから静かになってしまった。
私は母が病気だったことを私はしらなかった。
理由は色々ある。
私が悪いと何回も心の中でいった。
悲しいかった。
友達の送り迎えを毎日してくれたこと。
思いつく理由がいくつかあった。

その日は学校から帰り、疲れてコタツの中で寝てしまた。
目が覚めそうなとき、話し声がぼんやり耳に入った。
喧嘩をしていた。
いやそれ以上だった。
あることが耳に入った。
「もう限界だから離婚しよう。」
一番恐れていたことだった。
許せなかった。

それから何日たってもその話しが何度も耳に入った。
これからどうしていいのか分からない。

それから一週間後私は知る。
母は精神的な病気なこと。
とてもとても辛かった。

その日から夜恐怖は始まる。
叫ぶ怒鳴り声。
泣け叫ぶ声。
ガラスの割れる音。
それが遅くまで続いた。
私はまた泣いた。

それが何度も続いた。

いつもの10時頃。
恐怖の時間がまた始まる。
私は気をまぎらわせようとラジオをつけた。
ノートを破って助けてと100個ほど書いた。
私はいかれそうだった。
恐くなってリストカットをしようと思った。
でも自分の部屋には凶器はない。
だからあっさりあきらめた。
そのとき、窓が視界に入った。
私は窓に向かった。
外を何度か眺める。
本当の自分ではないようだった。
窓に足を掛けたそのときラジオの音が耳に入る。
それは私の好きなアーティストの曲だった。
思わず感動してしまった。
音楽にはものすごい力がある。
そのとき流れたのが奇跡。
心拍数は徐々に戻った。を
空を見上げると星が光った。
今まで見たことのないものだった。
綺麗だった。
大げさかもしれないけど命の恩人だと思った。
こうして曲が終わった。

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