時は今
静かだった。防音の部屋の中にいるせいか外の音がしない。
ふたりだけの世界を切り取ってそこに置かれたような。
四季の指先が忍の頬にふれる。
「…好き」
「…うん」
「さわってもいい?」
「うん」
肌と肌がふれ合っているところから甘く感情が疼く。こめかみに、首筋に、キスをして、ふと四季が「止まらなくなったらどうしよう」と呟く。
忍がふふっと笑う。
「大丈夫なようにしたらいいよ」
「…大丈夫なようにって」
ふれ合っているのが心地良くて、しばらくベッドの上で戯れていた。
やがてとろとろと眠りが襲ってきて、ふたりは眠った。