【短編】彼女の瞳に映る世界
「春臣君!」
「理沙」
声のした方を見ると、綺麗な黒髪を靡かせた大人っぽい女の子が立っていた。
制服が違うから他校生か。
(2人の知り合いなんだろうか)
すると、町田さんはその場に立ち止まった。
(あれ?)
しかし竹本君はそんな町田さんに気付いてないのか、そのまま女の子のところへ行き校門の外へ行ってしまった。
町田さんはその場に残されたまま。
会話だって途中だったし、一緒に帰るんじゃなかったのだろうか。
予想外の光景に目を丸くしていると、町田さんが僕を見て笑った。
「これが、私が見てる世界だよ」
僕は居ても立ってもいられなくて、町田さんの元へ走った。