オールホワイト
俺は、箱を手に持って、そのまま呆然と、廊下に立っていた。
いつもの事だから慣れてる筈なのに、なんだか…とてもショックだった。
俺は、箱に付いていた、メッセージカードを見た。
本当は見ちゃいけないんだろうけど、彼女の名前が気になった。
《ずっと見てました。良かったら食べてください。2-C、白海涼子》
しらうみ、りょうこ…か。
彼女は、雪が好きなのか…。
俺は、静かに痛む胸を掴んで、しばらく廊下に立っていた。
俺は家に帰ってからも、雪に、彼女のチョコを渡せなくて。
彼女のチョコが気になって、気がついたら食べていた。
それが彼女を傷つける行為だと分かっていても。
その日から、俺は罪悪感でいっぱいだ。
そして現在。
3月10日。
ホワイトデーまであと4日。
雪は律儀なヤツで、チョコをくれた全員のおかえしを、既に用意していた。
彼女だけ、お返しが貰えなかったら、ショックだろうな、と、考えられずにはいられなかった。
雪に、正直に話すか、彼女に、正直に話すか、迷ってる。
どちらにしても、怒られるんだろうな。
だから、彼女と学校ですれ違っても、避けてしまう。
仲良くなりたいのに。
でも…何を話せばいいんだろう?
好きな人の、双子の弟だって、いうのは、なんだかみじめな気分。
いつもの事だから慣れてる筈なのに、なんだか…とてもショックだった。
俺は、箱に付いていた、メッセージカードを見た。
本当は見ちゃいけないんだろうけど、彼女の名前が気になった。
《ずっと見てました。良かったら食べてください。2-C、白海涼子》
しらうみ、りょうこ…か。
彼女は、雪が好きなのか…。
俺は、静かに痛む胸を掴んで、しばらく廊下に立っていた。
俺は家に帰ってからも、雪に、彼女のチョコを渡せなくて。
彼女のチョコが気になって、気がついたら食べていた。
それが彼女を傷つける行為だと分かっていても。
その日から、俺は罪悪感でいっぱいだ。
そして現在。
3月10日。
ホワイトデーまであと4日。
雪は律儀なヤツで、チョコをくれた全員のおかえしを、既に用意していた。
彼女だけ、お返しが貰えなかったら、ショックだろうな、と、考えられずにはいられなかった。
雪に、正直に話すか、彼女に、正直に話すか、迷ってる。
どちらにしても、怒られるんだろうな。
だから、彼女と学校ですれ違っても、避けてしまう。
仲良くなりたいのに。
でも…何を話せばいいんだろう?
好きな人の、双子の弟だって、いうのは、なんだかみじめな気分。