誠の桜に止まる蝶~番外編~
「土方さんと一緒に庭にいたよね?」

「あ、えっと、その・・・」

「俺に言えない話?」

すこし総司が不機嫌そうな、泣きそうな表情になる。

そして少し掴まれていた手首に力がこもる。

「違うよ?ただ強さについてはなしていただけ。」

私は穏やかに笑いながら話す。

「強さ?」

「うん。私の強さはなんだろうって話していたんだ。」

「そっか・・・・」

総司が安心したように微笑む。

「なに総司。土方さんに嫉妬でもしてたの?」

私は冗談で総司をからかう。

すると総司は顔を真っ赤にしてそっぽを向く。

「え、え?総司本当に嫉妬してたの?」

すると総司は顔を赤くしたまま拗ねたようにつぶやく。

「そうだよ。だって土方さんも蝶もたのしそうにわらってるし。それに二人きりだし・・・」

すこし手首をつかむ力が緩まる。

そして私は勢いよく総司に抱きつく。

「わっ!」

総司が体制を崩しながらも私をしっかりと抱きしめる。
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