キズナ~私たちを繋ぐもの~
「お兄ちゃんは本当に、私の事は妹だと思ってるの。そういう事じゃないのよ」
「じゃあ、どういう事だ」
司は、歯をくいしばるようにして私を見る。
頬が痛かったのだろう。
いつもの冷静な司の表情ではなかった。
「私、司の事、好きだったよ」
「綾乃」
「初めて、お兄ちゃんより好きになれるんじゃないかって思ったの」
「……」
司が、目を見開く。
その目を見ていると、温かいものがこみ上げてきた。
いつだって私の方を向いててくれた。
あなたの手の届く場所にいれば、きっと何も怖いことなんかないのだろう。
守られて、愛されて。
そこに間違いがあったのだとしても、あなたは私が気付かないうちにきっとそれを取り払ってしまうんだ。