キズナ~私たちを繋ぐもの~
「初めてこの会社で君を見たときから、ずっと気になっていたんだ」
逞しい体格の大人の男の人が、真っ赤な顔をしている姿は妙に胸を揺さぶった。
でも兄の前でどういう返事をしたらいいのかもわからなくて。
オドオドと視線を上下させていたら、彼が名刺を差し出した。
「すぐに返事なんて無理だよね。
携帯の番号書いてあるから、良かったら電話ください。
西崎さん、すいません。
でも俺本気なんです。一目ぼれってあるんだって彼女を見て初めて気づいたんです」
私と兄の顔を交互に見ながら、彼は何度も頭を下げた。
兄が一言二言話していたけど、あまりに突然の告白に動揺していた私は、何を話したか覚えてない。
話の切れ目を見つけた時に、逃げるように車の助手席に乗り込んだ。