龍神







なんだか気にしてるあたしが馬鹿みたいじゃないか。

あれ?気にしない方がいいの?これそっちのがいいの?



「…ねぇねぇ幸くん幸くん」


「なになに真奈ちゃん真奈ちゃん」


「…呼んでみただけー」




ピキリと幸のこめかみに青筋が浮かぶ。

表情が固まってる。笑顔のまま、固まってる。


なんか怖いんですけど…!!



にこり、真っ黒な笑顔を顔に張り付けて幸はあたしの方を向く。

ひっ、は、般若がいる…!!




「そうか殴られてぇのかー」


「嘘です。ジョークです。」


「あーあ、とんだMだなぁ真奈ちゃんはー」


「嫌だ殴らないでください。嘘なんです」


「嘘なら殴りません」


「ならその手降ろしてください」



ついでに「怖いです」と付け足した。

いやーん、真奈ちゃん抜かりなーい




……馬鹿が移ったかもしれない



長年一緒にいるからってそれは避けたい!
避けて通りたい道だった!

どうせなら晃みたいな気が利くところが移ってほしかった!!



理想を思い浮かべて悶えるあたしを幸は笑ってみたいた


片手には携帯を持ちながら




よし、黙ろう、今すぐ黙ろう




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