龍神









「てか、ノックしてドアぶっ壊すとか。礼儀正しいんだかわかんねえよな」






たしかに


いや、むしろ悪い気がするのはきっと気のせいだ






ぶっ潰したら、入れない気がするのもきっと気のせいだ









「………じゃあ、あたしから」



そう言って伸ばした手は、誰かの手によって掴まれた。





その手は、晃の手で…







あたしの手を掴んだまま、焦ったような顔で


「まさかやる、とは言わねえよな…?」


とか当たり前のことを聞いてきた




「いや、…やるに決まってる」



「…」





やると答えたあたしに晃は、“絶対にやらせねぇよ”オーラを出してきた。











< 7 / 78 >

この作品をシェア

pagetop