琥珀色の誘惑 ―王国編―
太腿まで隠れたフィットネスタイプの男性用水着を着用している。いや、全裸を期待した訳ではないが、舞にしたら「私の水着は?」と言った気分だ。


「ふたりきりで、私が脱ぐわけにはいかぬ」

「わ、わたしだって……そんな、脱げないわよ。コレだって充分恥ずかしいのに……絶対にイヤ!」

「なら、脱がずとも良い」


その瞬間、ミシュアル王子がスッと舞を抱き上げた。なんとそのまま、薔薇風呂に入って行く。


「ちょっと、アル! 衣装が濡れちゃう。駄目になるんじゃない?」


シルク風の化繊なら問題ないが、本物の絹なら水濡れはアウトだろう。


「それがどうした?」

「だって……もったい」


ないじゃない、という抗議の声を……ミシュアル王子は文字通り、唇で遮った。
 

「もうっ! 人前ではヤダッて言うのに」

「誰もおらぬ……心配致すな」

 
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