お医者さん嫌いなのに・・・
病院についたら、慶太先生が診察室前にいた。
「おはようございます。それと、おめでとうございます。」
「この連休、仕事ばっかりでごめんな。俺の代わりに入ってるんだろう?」
「いえいえ、これくらいしか市川先生のお役に立てることないですし(笑)。じゃあ、美奈ちゃん、診察室に入って・・・用意できてるから・・・」

診察室には、お姉ちゃんと修先生も入って、
慶太先生が、「じゃあ、美奈ちゃん、腹まくって、胸の音きくよ。」って聴診器を服の間から入れて胸に当てた。
「スーハーって息して・・・はい、いいよ。背中ね・・・はい、いいよ。ノド見せて、あーん・・・はい、いいよ。」
「扁桃腺が腫れちゃったせいで熱発ですね。」
「うん、抗生剤入れたほうがいいと思って、病院に連れてきたよ。」
って先生達が二人で話してる。

「美奈ちゃん、ベッドに寝ようか?」
「なんで?いやだ・・・」
「点滴したほうがいいから、がんばろう?」
「いやぁ・・・グズッ・・・泣・・・」
「痛いのは一瞬だけだよ。こっちのベッドに寝てね・・・」
イヤイヤってグズグズ泣いていたら
「美奈ちゃん、泣いてたら余計にしんどくなるよ。はい腕だして・・・」って袖をまくって腕だされ修先生とお姉ちゃんに押さえられてしまった。
「ちょっと、チクってするよー。」
「うっ。痛いー。」
「はい、おしまい。点滴おわるまでゆっくり寝ていてね。」って言って慶太先生は行っちゃった。

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