嘘つきな君からのキス

スッパリとした性格なら、楽観的な性格なら、言えただろうか。

なんて不毛な事を考えた所で意味はなく、これ以上は彼がいいと言っている為に食い下がるわけにはいかないと無理矢理納得させた。

もう一度だけ謝っておいてからと前置きをしようと口を開けた。


「逢坂が納得できないなら提案。キスしてくれたらそれでチャラ」

「えぇ！？ちょ、ちょっと待ってよ！」


なのに私の言葉は瞬時に変換された。


「まぁ、逢坂だけの問題だけど。何かしないと納得できないなら、それが一番の処置……かな？」

「だ、だだだって！そんなっ……」

「ん、じゃあこうしよう。逢坂は俺にキスする事に決定」

「なっ！？」

「決定事項だから拒否権なし」


こうなってくると悪いのどうこうの問題では無くなってくる。